いつか会えるね
佐藤さんのところに戻る。

「すみませんでした。」

「いいよー。」

「今日、同窓会行ってて…。」

さっきの電話を、簡単に話した。

「やっぱりラブラブだよ!大丈夫じゃん!」

「ですかねぇ?
なんか、女の子の、全然、自分の方が、ヒロくんの事、分かってるのよーって口調が、ムカついたんですけど…。
もしかして、元カノ…?」

「まさかぁ!それはないんでしょ。」

「ですよねぇ!」


そこまで、デリカシーがないわけない、よね?


「私、ティラミスがいいなぁ。景子は?」

そう。デザート。

ドルチェセットはワンプレートに3つ、デザートの盛合わせ。

これも、大学時代からのお気に入り。

電話の前に、一つ目は、キャラメルプティングに決めてた。

「あっ。ティラミスいいですねぇ。
んじゃ、もういっこはチョコケーキでいいですかぁ?」

「おっけ!」

二人で、プレートをつっつく。


おいしい…。

フワッと幸せな気分になった。


すっかり、さっきの電話への違和感は、どこかに飛んでいった。

店を出て、次の店へ。

この日は、佐藤さんと飲み明かした。




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