ご主人と使用人
ガチャっ
「…………っわぁ!
びっくりした………なんなんだよ、お前ら」
いや、なんなんだはこっちの台詞ですよ、
「明様。
ノックはしましょうね?」
前回同様、ドアをやや乱暴に開けた明様。
私はなぜだか対応に馴れていて、頭をポンポンとしてやった。
あぁ、この感じ……。
実家の弟たちを思い出す。
「やめろよっ」
私の手を払いのけ、
「コイツ、借りてくから」
と、まだ状況を把握できていない凛々にそう言い、今度は明様が私の腕を引っ張る。
「ちょっと、なんですか!?」
焦る私にかまわず、執事室を出て屋敷の方へと向かう。
暗くなった庭にはライトアップされたジャンの作品、それに手入れの行き届いた薔薇たち。
風が吹くと微かに聞こえる葉っぱが擦れる音。
やっぱり広い。
夜でも素敵なんだな、と
思っていると、
屋敷の明るい玄関を抜け、階段を上がって廊下を進み、奥の部屋へ。
明様がその扉を開けると、私に与えられたのと比較にならないくらい広い部屋。