ご主人と使用人
「俺の世話係になるんだからな、少しこの部屋の勝手を知ってもらおうと………」
そう言いながら、明様は私を案内する。
………ていうか、
案内が必用なくらい部屋一つがでかいって、どういうことよ………。
「まるで一つの家みたいですね」
「………だよなぁ。俺、実はこんな広い部屋って落ち着かないんだよね」
来いよ、とまた私の手を引き、明様の部屋を出た。
一旦屋敷を出て、そのさらに裏にある庭へと連れて行かれた。
その目立たない場所に、まるで童話にでも出てくるかのような小さな小屋が見えた。
小屋と言ってもやはり造りは立派で、全体的には木でできているものの、
ドアノブやら外灯やらに金が施されている。
「いいだろ、俺の"部屋"。メイドの父親が大工だとかで、造ってもらったんだ」
「………かわいいですね」
「寝るとき以外は屋敷の部屋よりもこっちにいることが多いから、俺を探すときはココに来て」