甘いのは苦手です。
深柑達は徒歩20分のマンションに住んでいる。

「あれ?深柑達帰ったのか」

風呂から上がると騒がしい会話が無くなって静かな空間が居間に出来ていた。

「帰ったよ」

自分の独り言に声が返ってくると思わず目を見開く。

台所にいた葵依がお茶の入ったコップを片手に居間の畳に座った。

「………美智瑠達は?」

「美智瑠さんは町会、茂雄さんは呑みに行った」

…何も話すことが無い。
つか、話すことが無さすぎて、気まずい…。

これは、自分の部屋に逃げるべきだ。






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