カクテル~Parfait Amour~
「こんばんは」

水野さんが仕事帰りの出で立ちで現れた。
その整った顔立ちに四人の目が釘付けになる。
水野さんはそんな四人の方には全く視線を向けずに、妃緒の指定席へ座る。

伝票を持っていった僕は、リーダーらしき女の子に声をかけられた。
「あの人、よくここにくるんですか?」

僕は彼女達の目的を察した。水野さんにも聞こえるように、わざと少し大きめの声で話す。
「ええ。とてもかわいらしい奥様といつもご一緒です。
ここで待ち合わせをして、お二人で出かけるようですよ。」

明らかに不機嫌な顔つきになった四人は、足早にドアを出て行った。

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