俺様天使とのキスまであと指輪一個分。


「私は助けたい!!!」


蒼は本当の気持ちを、やっと口から吐き出した。


「あお…あおはすごく頑張った…もう…これ以上は…」

美津子が蒼の肩を優しく抱きしめた。

「このままあおが頑張るほど…地球の自然も崩れてしまうわ…」

「……もういいにゃ…あお」

千鶴も加わって、三人は寄り添い合うように抱きしめ合った。


「……世話になったな…これ以上は…危険な目には合わせられない」


とうとうアレオン王が蒼に話しかけて、もうそれ以上は何も言えなくなった。


蒼は溢れる涙を垂れ流しながら、何度も何度も首を横に振った。



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