俺様天使とのキスまであと指輪一個分。
(どうしてこんなときに…昔のことなんて思い出したのかな?)

蒼だけは妙な落ち着きがあった。


左手の薬指が何かを知らせるように疼いた。

「指輪が…私に何かを伝えようと…しているの?)



太陽……蒸発……?



そうか…



「あお!!!」

千鶴の声で蒼は我に返った。

「みんな…ごめん…」

蒼は急に立ち上がると、降りてきた階段をまた駆け上がった。

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