ブロってますか?
病院からの帰り道、車中で美沙子が健一に問う。
「先生は何て?」
「う、うん。そのうち記憶戻るから心配しないように、ってさ。それより美沙子…僕の実家に行ってみないか?」
記憶を無くした美沙子には、健一の実家と言われてもピンとこない。健一の実家は日本海に面した、小さな町である。現在は年老いた母が1人暮らしで、いくら健一が一緒に住もうと言っても、頑なにこの家で最後まで居たいと健一の申し入れを断り続けている。美沙子は両親を早くに無くした事もあり、健一の母とは仲が良かった。まるで本当の母娘みたいに。
健一は続ける。
「たまには、お袋の顔も見たいし、美沙子さえ良ければどうだい?」
「うん、よく思い出せないけど…今の場所はなんだか、1人になると怖いし…健一さんが一緒ならついて行きます。」
「よし!じゃ来週にでも行って見るか。魚が美味しい季節だしな。」
家に着き、美沙子を寝かし付けると携帯を確認する健一。
病院ではサイレントにしていたし、携帯を美沙子が異常に怖がるので美沙子の前では出さない事にしている。
職場からのメールが2通、そして理恵からのメールも入っている。
「先生は何て?」
「う、うん。そのうち記憶戻るから心配しないように、ってさ。それより美沙子…僕の実家に行ってみないか?」
記憶を無くした美沙子には、健一の実家と言われてもピンとこない。健一の実家は日本海に面した、小さな町である。現在は年老いた母が1人暮らしで、いくら健一が一緒に住もうと言っても、頑なにこの家で最後まで居たいと健一の申し入れを断り続けている。美沙子は両親を早くに無くした事もあり、健一の母とは仲が良かった。まるで本当の母娘みたいに。
健一は続ける。
「たまには、お袋の顔も見たいし、美沙子さえ良ければどうだい?」
「うん、よく思い出せないけど…今の場所はなんだか、1人になると怖いし…健一さんが一緒ならついて行きます。」
「よし!じゃ来週にでも行って見るか。魚が美味しい季節だしな。」
家に着き、美沙子を寝かし付けると携帯を確認する健一。
病院ではサイレントにしていたし、携帯を美沙子が異常に怖がるので美沙子の前では出さない事にしている。
職場からのメールが2通、そして理恵からのメールも入っている。