ブロってますか？

翌朝目覚めると、メール受信表示。
理恵からであった。

『電話くれてありがとう。凄く嬉しかったです。健一さんの声、なんか聞き覚えがある気がして、何か思ってる事も同じだし、久しぶりに沢山お喋りしてしまい、申し訳なく思っています。健一さんみたいなご主人持って奥様は幸せですね。今日もお仕事頑張って下さい。行ってらっしゃい。』

メールを見た健一。ふと、我に返る。

『だよな、俺、妻帯者だったんだよな。美沙子かぁ、最近まともに話しもしてないし、何か同居人って感じだな。結婚して初めてわかるって事も多いし…まっ恋愛と結婚は別物って言うけど…子供いたらまた考え違ったかな？何か分からなくなって来た。考えるの止め、止め。友達でいいんだ。理恵さんとは…』

メールの返信は、昨日のお礼と朝の挨拶に済ませ、ホテルをチェックアウトし、出勤する健一。

営業所に着き、関係事項のデータを本社の自分のパソコンに転送する。そして村下の所に行く健一。
「所長、そろそろ本社に移動します。後の流れは近藤に申し送りしてますので。」

「いゃ～お疲れ様。無事に本営業始められそうだよ。近いうちにまた是非来てね。頼りにしてまっせ！」