運命のヒト

そういえば、「大我くんは美園の最高のボディガードだな」と、以前お父さんに言われたことがあったっけ。

ボディガードなんて言えば聞こえはいいけど、さすがにやり方が乱暴だ。


「待ってよ、大我。いきなりそんなの――」

「マジでバイトさせてくれんのっ?」


あたしが代わりに断ろうと思った矢先。

やる気満々で食いついたのは、シロ本人だった。


「ちょっと、アンタ……っ」

「すげー嬉しい! 待ってて、すぐ準備すっから!」


ピューンと爽快な足取りで、洗面所の方へ走っていくシロ。


えぇぇ~……ホントに大丈夫なのぉ……!?

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