運命のヒト
「ちゃんと彼と話し合いした? 甘いこと言われても、だまされちゃダメだよ? 不倫する男なんて、結局自分のことしか考えてないんだから」
「うん……わかってるよ」
適当な返事をすると、チハルはおせっかいオバサンみたいな表情で身を乗り出した。
「ホントにぃ? 美園はこの歳になってもフワフワしてるから、心配だなぁ」
とか言って、なんでアンタはそんなに楽しそうなの。
あぁもう、早くこの話題を終わらせたい。反論したらよけい長引きそうだし。
いいや、笑い飛ばしちゃえ。別に笑うとこじゃないんだけど。
「ホントホント、全然大丈夫だし。あははは――」
「何バカ笑いしてんだ、ミソラーメン」
ポカッ、と後ろから頭を叩かれた。