運命のヒト
「ちょっ……ミソラーメンって呼ぶなって言ってんでしょ!」
あたしは目を吊り上げてふり返る。
こんなガキみたいなあだ名で呼ぶやつは、一人しかいない。
あたしの真後ろに立ち、ふてぶてしい表情で見下ろしてくる男。
幼稚園からの腐れ縁の、大我(たいが)。
「なんでアンタがこんな早い時間に、駅にいんのよ」
叩かれた頭を大げさにさすりながら睨むと、
「今日からメニュー変わるから、その仕込みで忙しいんだよ」
と、大我は食材の名前をびっしり記した紙をあたしに見せた。