運命のヒト
「あのときはまだ、改めて言うほど確かな情報でもなかったから、今日まで言わなかった」
真剣味を帯びた声で大我が言う。
「何を……?」
あのとき、何を言おうとしてたの?
あたしは固唾をのんで次の言葉を待った。
遠くに空車のタクシーが見えた。大我は右手を上げながら話を続けた。
「卒業生は、たしかにあれで全員だ。
でも、転校生がいたのを思い出したんだ。
親が転勤族とかで、小5の2学期しかいなかったけど。
お前の隣の席だった」