運命のヒト

「転校生……」


そういえば、いた。
思い出した。

小柄で、笑顔が可愛くて、女子に人気があった男の子。

あたしの隣の席で、よく教科書を見せてあげた――


“トシローくん”。



「それが……シロ?」

「わからねぇ。ただ、そいつが今、俺の知り合いと同じ大学にいることだけはわかった」


タクシーが目の前で止まり、ドアが開いた。



「美園。確かめに行こう」



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