運命のヒト
そんなことを思いながら高架を走る電車に揺られていると、ふと、窓から見下ろす街の風景にあるものが見えた。
マンションが立ち並ぶ中にぽっかりと存在する、運動場ほどの広さの敷地。
昨日のあの公園だ。
――『美園』
突如、脳裏に切ない声がよみがえった。
ドクンと心臓が波打った。
午前0時に出逢った、あの奇妙な男……。
「美園、何ぼんやりしてんの?」
チハルに声をかけられて、ハッと我に返る。
「えっ? あ、別に」
「どうせ不倫相手のこと考えてたんでしょ~」
茶化すような言い方で、せっかく終わったはずの話題を持ち出してくるチハル。
あたしは適当に相槌を打ちながら顔を引きつらせた。