運命のヒト
その日の会社は、とにかく沢村さんを避けることに苦労した。
さすがに彼も職場であからさまな行動には出なかったけど、すれ違いざまに恨めしげな視線を送ってきたり、たいした用もないのに雑用で呼びつけてきたり。
グッタリの1日だった。
そうして帰り道。あたしは駅から自宅までを、普段とは違う道順で帰った。
あの公園を再び訪れるために。
深夜とは違い、夕方の公園はそれなりに人が多い。
子連れのお母さんグループや、犬の散歩をする人たち。
リズミカルに跳ねる噴水のしぶきに、冬のやわらかい光が反射している。
――『大失敗だ』
昨夜、突然あたしを抱きしめて不可解なことを言った彼は、そのあと我に返ったように体を離した。