運命のヒト
「そんなんじゃ納得できるわけないじゃん。あたし絶対に信じない――」
「いいよ、信じなくて。さっきも言っただろ? これは三流映画のあらすじだって」
わざと突き放すような言い方に、あたしは愕然とした。
体がぶるぶる震えた。
「美園。お前はあんな話、信じなくていい。笑い飛ばしてくれていい。
……忘れてくれて、いいんだ」
忘れてくれていい。
シロの口から出るその言葉には、どれほどの重い意味が含まれていたんだろう。