運命のヒト
あごを伝ってこぼれ落ちた涙が、地面にしみを作っていく。
ひとつ。ふたつ。
そしてみっつめの雫が地面を濡らしたとき。
そこに、細長い影が落ちた。
「え……」
涙でびしゃびしゃの目を見開く。
少しだけ視線を上げれば、見覚えのある靴が目に入った。
朝の白い光の中。たしかめるように顔を上げたあたしは、愛しさで胸がしめつけられる。
「シロ……」
「……お前、ホントによく転ぶヤツだな」
シロは半分あきらめたような複雑な微笑みを浮かべながら、あたしの方へ手を差し出す。