運命のヒト

ステンドグラスの窓に、雨粒の影が映っている。

キリスト像がふたりを静かに見おろしていた。


「ねぇ、シロ」

「ん?」

「意地悪な神様も、真剣にお願いすれば叶えてくれるかな」


――こんど生まれてくるときは
どうか、シロと同じ時間に生まれさせてください。


心の中で唱えた願いごと。だけどそれは、たぶんシロにも伝わっていたと思う。


一粒だけ涙がこぼれた。あたしはすぐに指でぬぐった。

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