運命のヒト
「や、やめてください。元はと言えば、あたしにも非はあったんだから」
そうだ、今更すぎるけど、充分あたしにも非はあったんだ。
不倫と知りながら付き合って、冷めたとたんにあっさり離れて。
身勝手で子どもっぽい恋愛観のせいで、彼の家庭に迷惑をかけた。
「謝ってすむことじゃないけど……本当に、すみませんでした」
面と向かって頭を下げるのは、これが初めてだった。もっと早くこうしておくべきだったのに。