運命のヒト
「嬉しいけど、男としては微妙に傷つく」
「えっ……?」
あたしの髪をもてあそぶように、あやしげに触れるシロの指先。
「ねぇ、俺って男として見られてないの?」
寂しげな、だけど彼独特の甘いまなざしに、心拍数が跳ね上がる。
「美園が彼氏と別れた日に出逢ったのって、運命だと思ってたんだけど」
骨まで溶かしそうな声でそう言われ、一瞬呼吸が止まった。
ガタン、と小さな音がした。シロがあたしとテーブルの間に割り込んだのだ。
テーブルに置いたマグカップが倒れるんじゃないかと気をとられた瞬間、シロはあたしの体を閉じ込めるように、後ろのソファに両手をついた。