桜、雪、あなた
「………」
「………」
静まり返る部屋。
叫んだ言葉と引き替えに
涙、出なかった
「……ミオちゃん…」
沈黙を破ったのは
ヨウスケくんだった。
「もしかしたら
おれの…自惚れかもしれないけど……」
「………」
「…もしかしたら………おれの事……「違うよ」」
そして
その言葉を
遮ったのは
あたしだった
「………」
「………」
違うよ
「…違うの、か?」
違うの
「ーっ…ごめん!あ、明日も仕事だからもう帰るねっ」
「…ちょっ?!おいっ!」
本当、や。
こんな自分
「待てって!」
バタンっ!
ヨウスケくんの言葉を
振り切って
あたしは
部屋を後にした。
…ヨウスケくんの声が
すごく、
すごく、
遠くに聞こえた。
だけど
『待てって!』
いつまでも、
いつまでも、
その声が
『待てって!』
響き続けて
仕方なかった。