桜、雪、あなた



…きっと

今のあたしは



世界一の意気地無しだ。

臆病で、弱虫で

逃げる事しかできない
ただの意気地無しだ。










ガチャ

パタン





「………」





家に着いてからも
眠れるはずなんてなくて

気が付いたら朝日が昇っていた



付けっぱなしにしていたテレビから

すっかり朝の顔となってお馴染みのニュースキャスターのおじさんが
笑顔で原稿を読み上げているのが目に留まった。

それをぼんやりと眺めていた時



ピッピッピッ…



メールが届いた。



6時45分ー

ヨウスケくんからだった。



写し出された画面には
たった1行










『ちゃんと話そう』





それだけ書かれてあった。










頭痛がした。

心が痛んだ。



あまりにも痛すぎて
もう、どこが痛いのかなんてわからなかった。

体中が
とにかく痛くて
どうしようもなかった。



パタンっ…



あたしはメールを返す事なく携帯を閉じた





あたしはまた、逃げた。





「…本当、何やってるのよあたし……」





…逃げた自分が

情けなくて
悔しくて





「……っつ…」





あたしは





「…本当、ばか…っつっ……」





やっと



この時、

泣いた





< 103 / 198 >

この作品をシェア

pagetop