桜、雪、あなた



『おつかれさまー』



『おぅ、おつかれー』





…あれだけ
ふたり、頻繁に会って





『暇だから遊ぼっか』



『あたしも暇してたから遊ぼっか』





遊んでいたのに。










『ばいばい』



『………ミオちゃん!』









…あたしたちが
会っていなかった





『ヒゲなんて伸ばしたりするんだなぁ』





ヨウスケくんから避けていた





『背もこんなにおっきかったんだっけ』





自分から逃げていた
いちねん、はー。



ヒゲがキレイに整えられた横顔と
隣で妙に感じる違和感に



…時間の長さを
感じる には





『……切ない、なぁ…』




それは

あまりにも
十分、過ぎて










『あたしがヨウスケくんの前からいなくなったくせに』



『ばかだよね』

と、
あたしは結局。

襲い掛かる後悔と
切なさで
胸が苦しくなって





「………」





ヨウスケくんに
聞きたい事を何ひとつ聞く事ができずにいた



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