桜、雪、あなた



その声にビクッとなって振り向くと、
そこに立っていたのはニヤニヤした顔をあたしに向ける新人の後輩ちゃんだった



「ミーオさーんー。今の電話の方いつも一緒にいる4階のお店で勤めている方ですよねっ??」



げ。この子笑ってるけど



「え?あ、あぁ。うん、そーだよー」



わ、わ、わ、怪しんでる!この子!!



「ヨウスケさん、でしたっけ?」

「うん、あ、何?名前知ってるんだ」

「はい、何度かミオさんの口から名前聞いた事あったので」

「えー?そうだっけ?」

「はい」

「え、それがどうかしたの?」

「お付き合いされているんですよねっっ?」

「……はぁっ?!まさかっ!」



『やっぱり!どうしよう!!面倒くさい!!!』



あたしは



「違う違う!」

と、
大きく手を左右に振って否定した。

(そりゃ付き合いたいって思ってるのは事実ですがっ!)

するとその後輩ちゃんが



「またまたぁ!その辺の人達みーんな噂してますよー?」



なーんて言ってくるものだから
無意識のうちに顔が赤くなってしまって
それを見事に突っ込まれてしまった。

(く〜っ!恥ずかしい!)

だけどあたしは



「もーとにかくそんなんじゃないから!」

と、
付き合っている事を再度否定して急いで荷物をまとめると
その恥ずかしさから逃げる様に職場を後にした



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