桜、雪、あなた



「…結構遊んでたの?」

「あー…まぁ普通に誘われたら」



わ、どうしよう。
凄くショック かも。



「へ…ぇ……」



…あ、そっか。だからか。

だから
電話が来なくなったのも、
電話してもすぐに切られたのも、



「…一緒にいたからなんだ……」



そうなんだ。



「え?」



簡単な事じゃん。

一緒にいたからなんじゃん。



「最近電話もないし、どうしたのかなって思ってたから」

「そうか?…あーでも確かにそうだったか」

「そうだよ」

「電話もすぐ切られちゃうしさ」



平静を装うのに。
あたしは必死で。



「もしかしてお邪魔だった?」



なんてわざとおどけて見せても
ヨウスケくんはまるでそんなあたしに気付いてくれなくて。



「や、遊んだだけだからそれはねぇよ」



あたしを見てくれなくて。
少し笑ったヨウスケくんをあたしは見ていれなくて。



「ふぅ…ん…」

「おぅ」



だって。
わかっているのに。

それなのに。
わかっているけど。



「………」



…だけど。



どうしてその子なの?

その子とどこに行ったの

何して遊んだの

もしかして この家にも呼んだりしたの



…泊めたり、したの。



聞きたい、
でも 聞けない。

あたしは
彼女なんかじゃない。

あたしは
ヨウスケくんのともだち、だから



そんな

…彼女みたいな事



………聞けない。



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