桜、雪、あなた



今 ここにいるのは



“男”と“女”

じゃない。



ここにいるのは



“ヨウスケくん”と“ミオ”

なんだ。



ヨウスケくんは
目の前にいるあたしを

女としてではなく、
ミオとして見ている。





…女として見て欲しいあたし、

ミオを見ているヨウスケくん、

ヨウスケくんを男として見ているあたし。





『まじミオちゃんが友達でよかったぁ!』





あたしたちの見ている方向が違うだけ。



…ヨウスケくんは
何も

悪くない



きっと
今は自暴自棄になっているだけ。



…だって、ヨウスケくん言ってたもん。

イイ恋愛が出来たらいいな

って
そう言ってた。





『ミオちゃんて妹みたいだな』





ただ、その対象にあたしが入っていないだけ。



「………」



…そんな事わかってた、
最初からわかってたんだよ。

それでもすきでいよう、
すきでいたいと思ってあたしが勝手に決めて今ここにこうしているんだから。



だから
そのままの勢いで

どうして?!

って
言葉が出そうだったけど

けど、
もう1人のあたしがだめだと言った。

だから言葉を飲み込んだ。

…飲み込んだら
息苦しくなった。



涙が、

出そう だった。



「…本当に……付き合うの?」



自分で聞いて
さらに息苦しくなる。

隠れて握ったこぶしが震えてる。

聞いたら傷つくだけだとわかっている。
…わかっているのに。



だけど………

………知りたい。





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