あなた色に染まりたい
たかが恋って思う人はたくさんいると思う。


でも、今のあたしにとって、恋することができたってことは、奇跡に近いこと。


それをわかって、こうやってお祝いしてくれるって……


そんな友達がいるって……


あたしはホントに幸せだと思う。




「なぁ、蓮も誘えよ。四人で飲みまくるぞー!」


「結局悟が飲みたいだけなんじゃん?」




なんて美香は言っているけれど、それでもあたしのために……って言ってくれたことはホントに嬉しい。






いつものように大量のアルコールとおつまみを買って、悟の車で悟のアパートへ向かった。


五ヵ月前にもこんなことがあったけれど、あの時とは状況も気持ちもまったく違う。


確か、出会ったばかりの蓮の横に座って、膝を抱えて、悟のアパートに着くまで泣き続けたんだよね。


でも今は、隣に座る蓮と手を繋ぎながら寄り添って座ってる。


幸せだなぁ……


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