あなた色に染まりたい
「俺は絶対に紗羽を裏切らねぇ。“叶わなかった”なんて、ぜってぇに言わせねぇから」




その言葉に、流れていた涙の勢いが増した。




今から四年前、大輝と来た海で永遠の愛を誓った。


誓いのキスもした。


でもそれが叶うことはなかった。


その話を、蓮は知ってる。




「昨年はまだ紗羽に想いが届いてなかったから、言えなかった」




あたしの気持ちは蓮にあったけど、あの時はまだそれを口にはできなかった。




「俺と紗羽には、ぜってぇに“永遠”はある」




あたしが『永遠なんて存在しない』って言ったから。




「俺と、永遠の愛を誓ってほしい。この空と海のブルーに向かって」
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