あなた色に染まりたい
でもそれを認めたくない……


認めるのが、怖い……




それで、もしまた裏切られたら……


あたしはもう……


絶対に立ち直れないもん。





「紗羽さん、俺……腹減った。」




蓮がこの空気を変えるように、口を開く。




「そろそろお昼だもんね。」




近くにある小さな食堂に入った。








お腹いっぱい食べて、また砂浜を歩いた。




海ってどれだけ見ても、どれだけ歩いても飽きない。



蓮は今、何を考えながら歩いてるんだろう。


一歩前を歩く蓮の横顔を盗み見る。


よく見るとカッコいいなぁ……


よく見なくてもカッコいいんだけどね。




くっきり二重の少しつりあがった切れ長の目、スーッと鼻すじの通った高い鼻、ちょっぴり薄めだけど、綺麗な赤色をした唇。


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