あなた色に染まりたい
蓮の温もりに触れてるからか、目を閉じているからか……凄く眠くなってきた。




「キス、していいの?」


「えっ……」




蓮の一言で、一気に目が覚めた。




「していいなら、する。」




ぴったりとくっついていた温もりからゆっくり離れて、蓮を見上げる。




ドキドキドキドキ……


ドキドキドキドキ……




そこには、射抜くような真っ直ぐな瞳があって……


容赦なく、あたしの心臓を攻撃する。


どうしよう……


このままじゃ、あたしの心臓が壊れちゃうよ。


それに耐えられなくなって視線をそらすと、追いかけるようにあたしの顔を覗き込んできた蓮。




「紗羽さん?」


「蓮……」




あたしがその名を口にすると……


それをOKととったのか、蓮の顔が近づいてきた。




触れた瞬間、体に電気が走ったように熱くなった。


あたしの身体は、こんなにも蓮を求めていたんだ。




ついばむようなやさしいキスが、だんだん深くなって……


舌先で唇を割って、蓮の舌が入ってきた。


丁寧に歯列をなぞり、舌を絡めとって、それを吸われて……




「…んッ…」




声がもれる。


凄く、気持ちがいい。


アルコールのせいだけじゃなくて、身体が熱くなってくる。




「れ…んッ…」




唇が離れると、急に寂しくなった。


そのまま蓮の胸に顔を埋めた。


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