羽田くんとうさ子の関係。




「あたしね、まだ好きなんだ…浩介のこと」



「…青木さん」



「浩介と付き合ってる時、すごい幸せだった。

いつも優しくて、でも時々意地悪で、口は悪いけど言ってることは正しくて、ヤキモチ妬いたり、そんな浩介が大好きだったの」



青木さんの言葉を聞いているとどれだけ佐伯くんのことが好きなのか分かる。




「ここのバイトを決めた時も、浩介が『俺の近くにいたらいつでも助ける事ができるから』って言ってくれたから一緒に此処に入ったの」



「そうだったんですか…」



「でも…ダメだね。別れても近くにいるから忘れることもできない」



「あの…なんで別れたんですか?」



羽田くんが言うぐらいすごい仲が良かった2人。


なんで別れちゃったんだろう…。




「原田ちゃん…これから時間ある?」



「え?」



「時計見て?もう21時だよ?」



時計を見ると21時になる15分前だ。


本当だ…もうこんな時間だったんだ。




「もう少ししたら、次の人たち来るし、この話…バイト終わってからでもいいかな?」



「はい」



「じゃあ、バイト終わってからね」




それからあたしたちは次の人と交代するまで違う話をして終わった。






「原田ちゃん、青木さんお疲れ様です」



「「お疲れ様です」」



21時になる少し前に次の人と交代をし、着替えた。



「原田ちゃん、近くのファミレスでいい?」



「はい」



無言でファミレスに向かった。

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