羽田くんとうさ子の関係。
「緊張するな…」
只今の時刻、21時前。
目の前の建物を見つめる。
あんなに通ったこのお店も今は15日ぶりの来店だ。
ドアに近づくとお店の中の声が聞こえる。
「おい佐伯、あと3分で俺の伝説が終わるぞ!」
「伝説?何それ」
「ばっか!俺のコンビニ伝説だよ!」
「…あのさ、海ももう22歳だぞ?
そんなこと言うのやめたら?恥ずかしくねーの?」
「恥ずかしくないね!」
「……」
なんか入りたくないな…。
ため息を吐きつつ、ドアを開けた。
「いらっしゃっいませー…って原田ちゃんじゃん!」
最初に気づいたのは、レジにいた佐伯くん。
「なにっ!?うさ子!?」
次に気づいたのは後ろにある飲み物コーナーから走って来た羽田くん。
「お久しぶりです…?」
さて、15日ぶりを久しぶりと言えるのだろうか。
と考えてみるけどもう言った後だし考えるのをやめた。