羽田くんとうさ子の関係。




「あ…れ。いつもと反応がちげーじゃん」



「今日は特別なんです…」



今日で会うのも、あなたに恋するのも最後。


だから今日は特別。



「そ…なんだ」


羽田くんは困ったように眉毛を下げてあたしを見た。



「羽田くん」



「ん?」



「羽田くんと仲良くなれてとても楽しかったです」



「…なんだよ、いきなり」



「だから今日は特別、素直な日なんです」



「……」



「最初は人の失敗をすごい笑ってバカにしてきた最低野郎だったけど、本当は優しくて面白い人ってちゃんと分かることができました」



「…」



いつもの羽田くんなら、『だろ?やっとうさ子も俺の凄さに気づいたか』とか言ってくるのに黙ったまま。



羽田くんも今日は特別なんだ。



「…羽田くんとのやりとりがバイトで1番楽しかったです」



「…」



「羽田くんだけが呼ぶ“うさ子”…ずっと否定してたけど、本当はお気に入りだったんですよ?」



あなただけが呼ぶから、聞こえたらすぐに誰が呼んだかなんてみなくても分かった。



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