恋の魔法と甘い罠
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そうこうしている間に奥のソファー席が空いたらしく、二人で移動した。


そして和泉さんが先に座ったけれど、その姿を見て立ち止まる。


普通なら向かい合って座るんだろうけれど、そしたらお互いの表情が丸見えになってしまう。


自分の泣き顔を晒すのも嫌だし、和泉さんに真っ直ぐな瞳を向けられるのも苦手。


だからって、付き合っているわけでもないのに隣に座るのもおかしいし……。



「玲夢?」



あたしがいつまでもソファーのすぐ横に突っ立ったままでいるからか、和泉さんが不思議そうに首を傾げる。



結局、和泉さんの向かいに座った。
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