恋の魔法と甘い罠
だけど和泉さんは、そんなあたしにやさしい口調で声を掛けてきた。



「玲夢? 話せそう? もう少し飲んだ方がいい?」



あたしが今話しづらくなっていることも、少し酔っていた方が話しやすいこともちゃんと見抜いていて。


こんな風に気遣ってくれると、もう話せないと思っていたのに、そんな気持ちも嘘のようになくなっていく。



「……和泉さんって、不思議な人ですね」


「は?」



突然放ったあたしの言葉に大きく瞳を見開いた和泉さん。


そしてすぐにそれは細められて



「不思議な人って……初めて言われたわ」



そう言ってやさしく微笑む。
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