恋の魔法と甘い罠
だけどいくら奥まった席だとはいえ、見える人には見えてしまう場所だから、いつまでも泣いていたら和泉さんに迷惑をかけてしまう、と必死に涙を止めようとする。


でも一度溢れ出てしまった涙はなかなか止まらない。


どうしよう……。



そんなことを考えていると――


ふと、今あたしが腰かけているソファーが少し沈んだと同時に、ふわり、と温かい何かに包まれた。


慌てて顔をあげると、目の前には大きな胸があって。


すぐに和泉さんに抱き寄せられているんだと気付く。


だけどどうして今こうなっているのかがわからなくて、何を言えばいいのかもどう対応していいのかもわからない。
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