恋の魔法と甘い罠
しばらくしてなにかを思い付いたようにこっちにパッと顔を向けた和泉さんは、その勢いのまま口を開いた。



「俺ら……付き合おうか」



一瞬何を言われたのかわからなくて、少し間を空けてから「えっ!?」と驚きの声が出た。


今、『付き合おうか』って言った!?


えっ! 何で!?


どこをどうしたら付き合うって話になるの!?


意味がわからなくて、目をぱちぱちしたり、口をぱくぱく開いたりしていると、和泉さんは、ふはっ、と吹き出した。


そして「パニクりすぎだから」と言って可笑しそうに笑う。


だけどいきなりそんなことを言われたら、誰だってパニクるに決まっている。


なのにいつまでも笑っているから、



「そんなに笑わなくてもいいのに」



と口を尖らせながら、ぼそっと呟くようにそうこぼした。


そんなあたしに、和泉さんは瞳をやさしく細めて「わりぃわりぃ」と言いながら、あたしの頭をぽんぽんと軽く撫でた。


その瞬間、あたしの心臓は、どきんっ、と大きく音をたてる。


この爽やかすぎる笑顔もこの優しすぎる仕草も、反則だよ!
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