恋の魔法と甘い罠
◇◇◇



「お昼いこっか」



お昼のチャイムが鳴って、いつものように紗羽さんが食堂へ行こうと誘ってきたけれど……



「あの……今日はちょっと……」


「何? 約束でもあるの?」


「……はい」



昨日和泉さんが



『営業で外に出てるとき以外は、昼は食堂で一緒に食べよう』



と言ってきた。


慎也さんもたいてい食堂で食べているからだ。


そして



『一緒にいるのを毎日見ていたら、玲夢に執着するのをやめるんじゃね?』



と和泉さんが言っていたけれど……


あたし、やっぱり執着されているのかな。


でも、奥さんがいるのにすぐに別れないってことは、きっとそうなんだよね。


慎也さんのことを早く忘れて前へ進むために……と、あたしはそのお誘いに乗った。
< 161 / 357 >

この作品をシェア

pagetop