恋の魔法と甘い罠
けれどすぐにその瞳は大きく見開かれて、
「何泣いてんだよ」
と付け加えた。
泣いている自覚なんてなかった。
だけど人差し指の背を目許に当てると、確かにそこは濡れていて……。
いつの間にか自分の辛かった記憶と和泉さんの想いを重ねてしまっていた。
「行くん、ですか?」
「ん?」
「それでも……紗羽さんの、結婚式に……行くんですか?」
さっきそう訊いて“彼氏とも友達だから行く”と聞いたばかりなのに、勝手に、ずっと想ってきた人の幸せな姿を見る和泉さんの辛い気持ちになってしまって、もう一度同じことを訊いてしまった。
そしたらあたしの言いたいことがわかったのか、和泉さんはふっと微笑みながら口を開く。
「俺って結構打たれ強いんだよ。そりゃあ、辛くなるかもしれねーけど。……それでも、ちゃんと見届けたい、と思うんだ」
「何泣いてんだよ」
と付け加えた。
泣いている自覚なんてなかった。
だけど人差し指の背を目許に当てると、確かにそこは濡れていて……。
いつの間にか自分の辛かった記憶と和泉さんの想いを重ねてしまっていた。
「行くん、ですか?」
「ん?」
「それでも……紗羽さんの、結婚式に……行くんですか?」
さっきそう訊いて“彼氏とも友達だから行く”と聞いたばかりなのに、勝手に、ずっと想ってきた人の幸せな姿を見る和泉さんの辛い気持ちになってしまって、もう一度同じことを訊いてしまった。
そしたらあたしの言いたいことがわかったのか、和泉さんはふっと微笑みながら口を開く。
「俺って結構打たれ強いんだよ。そりゃあ、辛くなるかもしれねーけど。……それでも、ちゃんと見届けたい、と思うんだ」