恋の魔法と甘い罠
それから和泉さんが急に忙しくなって、この一週間、一緒に帰るどころかお昼ご飯を一緒に食べることすらなくて。
そのせいで毎日のように悠亜さんに捕まって、和泉さんとのことを根掘り葉掘り訊かれてしまった。
失恋した相手が慎也さんだということだけ伏せて、悠亜さんと紗羽さんに話した。
慎也さんに対して凄く怒っていたと同時に、和泉さんのことは物凄く褒めていて。
紗羽さんは大学のときから知っているから『晴希らしい』と言っていた。
でも『そういう晴希は珍しい』とも言っていて、この言葉に違和感を感じた。
だって……
“らしい”と“珍しい”
これって、正反対の言葉だと思う。
だからそれを紗羽さんに訊いてみると、
『そういう行動は凄く晴希らしい。でも晴希は誰にでもそういうことをするわけじゃない。
――きっと、玲夢ちゃんは晴希に気に入られているんだね』
その言葉に悠亜さんは『玲夢ちゃん、凄ーい!』とテンションが上がっていたけれど、あたしはそうじゃないと思う。
あたしが和泉さんと同じ境遇だからこんな風に気にかけてくれているんだ。
でもそれが『失恋』だから、その言葉を口には出せなかった。
だって、和泉さんが失恋した相手が紗羽さんなんだから。
そのせいで毎日のように悠亜さんに捕まって、和泉さんとのことを根掘り葉掘り訊かれてしまった。
失恋した相手が慎也さんだということだけ伏せて、悠亜さんと紗羽さんに話した。
慎也さんに対して凄く怒っていたと同時に、和泉さんのことは物凄く褒めていて。
紗羽さんは大学のときから知っているから『晴希らしい』と言っていた。
でも『そういう晴希は珍しい』とも言っていて、この言葉に違和感を感じた。
だって……
“らしい”と“珍しい”
これって、正反対の言葉だと思う。
だからそれを紗羽さんに訊いてみると、
『そういう行動は凄く晴希らしい。でも晴希は誰にでもそういうことをするわけじゃない。
――きっと、玲夢ちゃんは晴希に気に入られているんだね』
その言葉に悠亜さんは『玲夢ちゃん、凄ーい!』とテンションが上がっていたけれど、あたしはそうじゃないと思う。
あたしが和泉さんと同じ境遇だからこんな風に気にかけてくれているんだ。
でもそれが『失恋』だから、その言葉を口には出せなかった。
だって、和泉さんが失恋した相手が紗羽さんなんだから。