恋の魔法と甘い罠
そのままタクシーに乗って着いた場所は『FLOWER RAIN』。でも、



「まだ開いていないんじゃないですか?」



あたしの言葉にふっと笑った和泉さんは、



「俺を誰だと思ってんの?」



楽しそうにそう言って、まだ『CLOSE』と書かれたボードが下がっているドアを開けた。


それと同時に、



「すみません。準備中です……って、晴希かよ」



というマスターの声が飛んできた。後半は呆れているようなそれで。



「ちょっと飲ませてくれねぇ?」


「どうぞ」



二人のやり取りを聞いて、そういえば前に来たとき、マスターとは親友だから融通がきくと言っていた。


こうやって営業していない時間に来ても入れてもらえるんだ。
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