恋の魔法と甘い罠
あたしの言葉に目一杯瞳を見開いた和泉さん。



「マジで、言ってんの?」


「はい」



慎也さんに失恋したあとの時間を和泉さんが一緒に過ごしてくれたから、心がかなり軽くなった。


もちろん辛くて悲しい想いはあったけれど。


あたしが和泉さんの傍にいることでそのお返しができるのなら、あたしはそうしてあげたいと思う。



「意味わかって言ってんの?」


「えっ」


「一晩一緒にいるってことだぞ」


「はい」



それはわかっているつもりだった。


だから頷いたけれど、和泉さんは眉を寄せている。



「和泉さんが『傍にいてほしい』って言ったんですよ?」


「まあ、そうだけど」



あたしの言葉に和泉さんはそう言いながら苦笑する。


そして大きく息を吐いてから口を開いた。
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