恋の魔法と甘い罠
「そっか。紗羽さんは食事が終わったら帰りますもんね」


「うん」



うちの会社の慰安会は、みんなで夕食を食べながら親睦を深めることがメイン。


だから食事が終わったら、泊まるなり帰るなり自由なのだ。


といっても、泊まる人には宿泊代が出るし、帰る人には帰りのシャトルバスも出る。


悠亜さんとあたしは温泉を満喫したくて泊まることにした。


けれど紗羽さんはまだ結婚して二週間の新婚ほやほや。


こんなところに泊まっている場合じゃないよね。
早く家に帰って、旦那様といちゃいちゃしたいよね。


あんまりそういう紗羽さんは想像つかないけれど。


なんて考えていたら、いつの間にかじっと紗羽さんの方を見ていたらしく、



「何?」



と、紗羽さんは首を傾げながら訊いてきた。
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