恋の魔法と甘い罠
「もうやめときます。その代わりに、これを貰ってもいいですか?」



そう言って、テーブルの上にあるお茶セットを指差した。



「ん、いいよ」



和泉さんから承諾の言葉を聞くと、急須に手を伸ばしてすぐ傍にあるポットのお湯を注ぐ。


湯呑みの中に若草色が広がると、ふわりと茶葉の香りが鼻をくすぐってほっと息をついた。


湯呑みを手にとって、ふーふー、と息を吹き掛けてから口に運ぶ。


それと同時にスマホがヴヴヴと震えた。



「あ……」



それを手にとると、それは悠亜さんからのもので。



“ちょっとー!! ほんとにどこにいるのー!?”



ときていた。


なんだか少し言葉がおかしいなぁ……なんて思いながら見ていると、気づかなかっただけでこれは三度目のメールだった。
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