恋の魔法と甘い罠
『一緒にメシどう?』


『ええっ!?』



めちゃくちゃ驚いた。


声を掛けられたこともそうだけれど、まさか食事に誘われるなんて思ってもいなかった。


だって、あたしはこの会社に入ってまだ二年目だし、特に目立っているわけじゃない。


というより、逆に目立たない存在だと思う。


だからこんな風に声を掛けられて、驚きのあまり目を見開いてしまった。


そんなあたしを見て、彼はやさしく目を細める。



『はは、君可愛いね。名前は?』


『あ、えっと……鮎川玲夢(アユカワ リム)です』


『玲夢ちゃんね。で? メシ付き合ってくれる?』


『はいっ!』



勢いで返事をした。
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