恋の魔法と甘い罠
このもやもやが嫉妬から来るものなのか何なのかわからないけれど、なぜか面白くなくて。


和泉さんはあたしのことを好きだと言ってくれているし、紗羽さんにも旦那様がいるからそんな心配はいらないはずなのに。


けれどこうやって飾ってあるということは、まだ少し想いが残っているからなんじゃないかと変に気になってしまう。



「とうした?」



写真に釘付けになっている間に、いつの間にかすぐ隣に立っていた和泉さんはそう言いながらあたしと同様に写真を覗き込む。



「ああ、これは大学の卒業式の写真」


「……ですよね」


「ん? 何でそんなに不機嫌なんだよ」



普通に言ったつもりだったのに、無意識にそういう顔をしていたらしく、和泉さんは首を傾げながら訊いてきた。
< 313 / 357 >

この作品をシェア

pagetop