恋の魔法と甘い罠
「信じられねーって?」


「そんなこと、ないですけど……」



噂でも、和泉さんはいくら誘われても相手にはしないって聞いていた。


だから和泉さんのことを信じていないわけじゃない。


けれど、あたしが和泉さんを誘った……っていうのが信じられない。


あのときは失恋したばかりとはいえ、慎也さんしか見えていなかったし、他の人……しかもほぼ初対面の人を誘うなんて。


あたし、そんなに積極的じゃないのに。



「飲みすぎて記憶なくすくらいだから、俺のこともよくわかってなかったんだろ。現に、課長だと思われていたわけだし」


「……」



それに関しては何も言えない。


いくら飲みすぎたとしても、好きな人と間違えて抱かれてしまうなんて。
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