恋の魔法と甘い罠
慎也さんに失恋してもう立ち直れないって、もう恋なんてしないって思っていたけれど、いつの間にかあたしの心の中は隙間がないくらいに和泉さんでいっぱいになっていた。


いまだにあの記憶はないままだからあのときのことを思い出せないのは少し寂しいけれど、


それでも今ここに和泉さんがいること、こうやって和泉さんに触れ合えることが、ほっとできるし凄く幸せだからこれでいいとも思う。




「和泉さん」


「ん?」


「好きです」


「ん……俺も、好きだよ」



こうやって想いを伝え合って寄り添えていることが何よりも幸せ。


この幸せがずっとずっと続いてくれますように。





fin.
< 355 / 357 >

この作品をシェア

pagetop