【完】短編集～幼馴染み～

「紗季姉、告られてたじゃん。相変わらずモテモテだな」
「アハッ。あの時目、あったよね。風馬ったら目ぇあったのに行っちゃうんだもん！」
「いや、告白中に声かけるとかどんだけKYになれっつーんだよ」
「アハハッ、確かにKYだ！」

紗季姉の笑顔…可愛い。

「風馬も、告白されてたじゃん。可愛い子に」

「…え？」

「実はさ、あの時あそこにあたしいたんだよね」

ごめんね、と付けくわえて紗季姉はいった。

「あ、でも、すぐにその場から去ったから、安心してね？」

「…ん。紗季姉はさ、なんとも思わなかった？俺が告白されてるの見て」

「へ？なんで？？」

…思わない、か。